「きさらぎ駅」(映画)かぁー……

映画の感想

怖い話や都市伝説にハマってた時期は結構ネットで読み漁っていたので、「きさらぎ駅」のことも知ってました。それが22年に映画化。今頃?

たじま
たじま

ネタバレありだぞ! 適当な感想です。

低予算ホラー映画なので、そういうのを気にする人には低予算なのが気になると思います。怪異の具体的描写もツッコミどころは多いです。

出てる女優さんがとにかくみんなかわいいし美人。フィクションに出てくる女子高生全員かわいすぎ問題。

たじま
たじま

ネタバレありだと書いたからはっきり言うけど、これはホラーの皮を被った百合映画だぞ。

「百合」の定義とは……ということにはなるのですが。この話はホラーやタイムループものの体裁を借りてある種の「ペテン」を引っ掛けてるお話で、それが作品の肝(核)になっています。

たじま
たじま

前評判ほとんど見てないんだけど、ちらっと見た範囲では良さげな評判だったんだよ

元ネタの「きさらぎ駅」は匿名掲示板でリアルタイム進行している様を見るのが面白かったわけじゃないですか。そういうのを映像化して面白くなるはずがない。だって家で匿名掲示板でリアルタイムで進行してる状況を楽しむ経験は、既存の映画などのフォーマットで再現できるわけがないんだから。

私はまとめサイトでまとめられてるのをあとから観たから厳密にはリアタイ進行を楽しんでたわけじゃないけど、「そういう体裁のホラーだ」とは思いながら読んでたわけですね。

たじま
たじま

鑑賞中に途中から「これはこういう作品なんだ」と思った部分があるんだけど、きさらぎ駅の怪異を聞いた人物が「同じ状況に陥る」んですよ。すると、先の展開を知ってるからこそ、思い切りのいい行動がとれるんだけど、それがメタ的なコメディになってる。

具体的にいうと、過剰防衛になると思うんだけど怪異に襲われる前に攻撃して撃退したりするのな。それに対し周囲の状況がわかってないみなさんは「ふぁっ!?」ってなってる。普通の女性がいきなりためらいなく暴力に訴えたら、そうなるだろうね。

たじま
たじま

コメディ的に演出してるような節が見受けられるので、そういう作品だと思って鑑賞していいみたいですね。

この映画の一番の見所はどこか

たじま
たじま

はっきりいっちゃいますけど、ロケーションです

この映画ロケーションがとにかくいい。まず、室内のシーンは建物や置いてある家具が妙にいい感じだ。そういうところに着目してみる人は少ないかもしれないけど。

また、終盤のとあるシーンでは天井から吊るされたいくつもの鳥かご謎の演出を醸し出している。「劇場版パトレイバー」かと思った。

たじま
たじま

鉄道関係もいいぞ! まず電車内での撮影がよい。

これって実在の電車の中を借りきって撮影したのかしら? と思ったんだけど、舞台となった遠州鉄道がそもそも「きさらぎ駅」に便乗してる。ということは電車も駅も遠州鉄道協力のもと撮影したんやろか。

たじま
たじま

これ沿線に住んでる人にとってはかなり楽しい映画なんじゃないだろうか

きさらぎ駅についた後もなんかいい感じの単線を旅する(本人たちは怪異に追われてそれどころじゃないけど)。途中の謎の場所とかもなんか雰囲気あるんだよな〜

たじま
たじま

ロケ地についてはwikipediaの映画ページに詳細があるので気になる人はチェックしてくれよな!

円盤へのリンクを貼ってますけど、アマプラ入ってる人は配信で見れるのでそちらからどぞー。

以下はちょっと蛇足。

検索などして他の人が書いた映画の感想を見ていた時に、葉山純子通称はすみさんがとる例の行動について、動機がわからないみたいなことを書いてた人がいたんですよ。
でも作中でちゃんと描写されてる。
作中ではすみさんが行きがかりで同行するようになった女子高校生の明日香ちゃん。彼女の利他的な行動原理を尊いと思ったからこそ、彼女を守ろうと思った。だけどそれはできなかった。現実世界に戻ってみると、彼女の母親はいまだに行方不明になった彼女を探している。彼女に「恥じることのないように生きなさい」と教えた母親がね。サバイバーズギルトが彼女を苦しめていた。

だから他人をハメるような真似をしてでも彼女を助けたんですよ。他人のために行動するような子供だったからこそ他人を犠牲にしてでも助けたかった。そこに人間のエゴがある。

ようするにヒロインが「助けたくなるような」女の子であるという描写が、十分あったと思うんだ。
それは作劇上すごく大切で、例えばカリオストロの城のクラリスも「ルパン一家が総出で助けてあげたいと思うような存在」であることを宮崎監督はちゃんと作中で描写してるわけ。それをしなかったらメアリ・スーになっちゃうから。

そんなのできてて当たり前だと思う人もいるかもしれないけど、意外とそうでもなくて、できてない作品もたまにある。私が最近見た中では「アリオン」がそうだった。あれはきつかったな。妬心からヒロインを鞭打つ悪い女とかが出てくるんだけど、ヒロインに感情移入できなさすぎてむしろ彼女の方が気の毒なんだよ。なんだったんだろうな、あれ。

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